親の借金の調べ方を徹底検証! 借金を回避する3つの方法も紹介
「遺産相続する前に親の借金について知っておきたい」「借金の調べ方は?」という人は多いでしょう。親が亡くなると遺産相続が発生しますが、ここで問題になるのが「負の遺産」についてです。親が借金を返済しないまま亡くなった場合、相続人がその借金を背負うことになってしまいます。
この記事では、親の借金を調べる方法や借金を相続するのを回避する方法・相談先などを詳しくご紹介しましょう。
この記事を読むことで、親に借金があるかどうか調べるためにチェックすることや、借金を相続しないために必要な手続きなどが分かるはずです。ぜひ参考にしてください。
1.親の借金を把握するには? 調べ方を紹介
まずは、親の借金を調べる方法についてご紹介しましょう。
1-1.郵便物などをチェックしてみる
銀行や消費者金融との契約書があれば最も分かりやすいのですが、見つからない場合は、親宛てに届いた郵便物をチェックしてみましょう。借金をしている場合は、請求書や支払いの催告状などが見つかるはずです。また、通帳や不動産登記簿をチェックすることで親の借金を調べることもできます。
1-2.信用情報機関に問い合わせる
親の郵便物や書類をチェックできない場合は、信用情報機関に問い合わせる方法もあります。基本的に、相続人であれば情報の開示請求をすることが可能です。信用情報機関への問い合わせ先は、以下のようになっています。
- 銀行から借り入れしている場合:一般社団法人全国銀行協会(0120-540-558)
- クレジット会社から借り入れしている場合:株式会社シー・アイ・シー(0120-810-414)
- 消費者金融から借り入れしている場合:株式会社日本信用情報機構(0120-441-481)
2.親の借金が発覚したときにやるべきこと
親の借金が発覚したとき、まずやるべきことをご紹介しましょう。
2-1.返済状況を確認する
いくら借金していてどのくらい返済しているのかなどをチェックしてください。特に重要なのが、借金があといくら残っているかということです。遺産相続する場合は相続人が残りの借金を返済することになるため、必ず確認しておきましょう。また、親が借金をきちんと返済していない場合は、相続してから訴訟を起こされる可能性があります。借金の返済状況をしっかりと確認しましょう。
2-2.悪質な借入先でないか調べる
借入先の情報についてもきちんと調べるべきです。悪質な消費者金融から法外な高金利の貸し付けが行われている可能性もあります。財務局長や都道府県知事の登録を受けている業者かをしっかり確認し、おかしいと思ったら弁護士などに相談してみましょう。
2-3.親が存命の場合は債務整理をすすめる
親が存命の場合で借金の返済が難しいと感じるときは、早めの債務整理をすすめましょう。弁護士や司法書士に相談すれば、自己破産や任意整理・個人再生など、借金の問題を解決するための手段を教えてもらえます。相続前に問題を解決しておけば相続人が負担を負う心配がなくなるため、早めにしっかりと話し合いをしておくのがおすすめです。
3.親の借金を相続するのを回避する3つの方法
親の借金を相続するのを回避する方法には、主に以下の3つがあります。
3-1.親が自己破産する
一つめは、親に自己破産手続きを行ってもらう方法です。自己破産をすることでプラスの試算も処分することになりますが、借金の返済義務がなくなるため、債権者からの取り立てに苦しんでいる場合も問題を解決できます。ただし、官報に個人情報が公開されてしまうこと・今後5~10年は新たな借り入れができなくなることなど、デメリットも理解した上で選択しましょう。
3-2.相続を放棄する
相続放棄を行うのも一つの方法です。この場合、すべての財産を相続できなくなるため、明らかにマイナスの財産が多いと考えられる場合に選択するとよいでしょう。相続放棄する場合は、自分が相続人であることを知ってから3か月以内に家庭裁判所に申し出なければなりません。手続きにはさまざまな書類の提出が必要になるため、面倒な場合は弁護士に依頼するのがおすすめです。
3-3.限定承認を行う
3つめの方法が、限定承認です。限定承認を行うことで、相続財産の範囲を超えない範囲で借金を引き継ぐことができます。借金がいくらあるのか分からない場合などにおすすめです。ただし、共同相続人全員で申し立てることが必要なことや手続きに手間がかかることなど、デメリットも理解しておきましょう。
4.親の借金について相談する場合
親の借金についての相談先や相談方法などについてご紹介しましょう。
4-1.弁護士や司法書士に相談できる
親の借金については、弁護士や司法書士に相談できます。専門的な知識を持っているため、あらゆるケースに対応したアドバイスをもらえるだけでなく、手続きの代行なども依頼することが可能です。無料相談窓口を設けている事務所も多いため、チェックしてみるとよいでしょう。
4-2.探偵業者に借金調査を依頼する方法も
「親が借金している可能性があるが、自分で確認するのが難しい」という場合などは、探偵業者に借金調査を依頼することも可能です。借入額や支払い状況なども調査してもらえるため、借金問題を早期に解決できるでしょう。
4-3.まずは無料相談を
探偵業者に借金調査を依頼する場合、まずは無料相談を依頼しましょう。探偵社アヴァンスでは、こちらから無料相談を受け付けています。契約後、調査費用の支払いをし、実際の調査開始という流れです。
5.親の借金に関するよくある質問
「親の借金について知りたい」という人が感じるであろう疑問とその回答をまとめました。
Q.3か月以内に相続放棄の手続きをしなかった場合、どうなるのでしょうか?
A.自動的に相続を承認したことになってしまいます。
Q.信用情報機関に開示請求する場合、費用はかかるのでしょうか?
A.どの機関に開示請求した場合でも、1,000円前後の手数料がかかります。
Q.親の借金の連帯保証人になっているのですが、相続放棄で借金を背負わずに済むでしょうか?
A.連帯保証人になっている場合、相続放棄をしても借金返済義務は回避できません。
Q.相続放棄をしたにもかかわらず、債権者が取り立てに来ました。どう対処すればよいですか?
A.家庭裁判所に「相続放棄受理証明書」を発行してもらい、債権者に見せてください。
Q.借金調査を依頼する探偵業者は、何をポイントにして選べばよいですか?
A.豊富な実績があるか・探偵業の届け出をしているか・料金体系が明確かなどをチェックするとよいでしょう。
まとめ
親の借金を調べる方法や相続で引き継ぐことを回避する方法などをまとめてご紹介しました。親が亡くなり、いざ遺産を相続する際になって親の借金が発覚すると慌ててしまうものです。相続放棄や限定承認などの手続きをすることで親の借金を引き継ぐことを回避できるため、詳しく知っておくとよいでしょう。