夫婦で性格が合わないと感じたらどうやって歩み寄ればいいの?
現在の日本では、3組に1組の夫婦が離婚するという統計が出ています。また、離婚原因の第1位は性格の不一致だそうです。しかし、性格がピッタリ一致する夫婦というのもごくわずかでしょう。
そこで今回は、配偶者と性格が合わないと感じたときの対処法をご紹介します。特に、新婚の夫婦の場合は恋人だったころには見えなかった相手の一面が見えてくる場合もあるでしょうしかし、安易に離婚を選択すれば後悔するかもしれません。最近配偶者との口論が絶えないという方は、ぜひこの記事を読んでみてください。
1.性格が合わないとはどういうことか?
まず始めに、夫婦が「性格が合わないな」と感じやすいときを挙げてみましょう。お心当たりがある方も多いのではないでしょうか?
1-1.感性の違い
夫婦で感性が違いすぎると、物事に共感ができにくくなります。たとえば、同じ映画を見ていても自分がとても感動したのに相手が退屈そうにしていたら、気持ちも盛り下がってしまうでしょう。そういう経験が積み重なれば、「この人とやっていけるだろうか」と疑問に思う方も出てくるのです。
1-2.価値観の違い
生活の中で、何に対してお金をかけるのかは人によって違います。食事にお金をかける方も入れば、住まいにお金をかける方もいるでしょう。食費や住居費を削っても趣味にお金をかけたい人もいます。しかし、この価値観が夫婦で違いすぎると、いさかいが絶えなくなるでしょう。
今は、共働きのご家庭も増えています。しかし、夫婦で生きていくからには、いくら各自の稼ぎがあるからといって好き勝手に使うわけにはいかないでしょう。お互いのお金の使い道に口をはさみあうようになると、「離婚したい」という気持ちが強くなりやすいのです。
1-3.趣味の違い
趣味を通じて知り合って結婚したケースを除けば、お互いに異なる趣味を持つ夫婦も多いでしょう。お互いの趣味が違っても、うまくいっているカップルもたくさんいます。しかし、配偶者から趣味をやめるように文句をいわれたり、相手の趣味に無理に付き合わされるようなことが続いたりすればうんざりしてしまうでしょう。
1-4.金銭感覚の違い
価値観の違いと共通する部分もありますが、金銭感覚が違いすぎるとより配偶者との足並みがそろいにくくなります。夫婦で生活していくのならば、ある程度の貯金は必要です。子どもが生まれれば教育費もかかってくるでしょう。しかし、独身時代とお金の使い方を変えられない方もいるのです。そんな相手と暮らしていくと、ストレスはたまる一方でしょう。
2.性格が一致する相手とならば結婚生活はうまくいく?
金銭感覚から趣味、価値観、感性などすべてがぴったり同じ、という方はおそらく存在しないでしょう。どんなに仲のよい夫婦でも、お互いに理解してもらえない部分を抱えているはずです。
また、趣味や価値観などの多くが一致していても、夫婦としてうまくいくとは限りません。相手のことを嫌いになるきっかけは、性格の不一致だけではないからです。逆にいえば、結婚生活がうまくいかないのを性格の不一致のせいだけにしてはいけないということでしょう。
3.性格が合わないと感じたときはどうすればいいの?
新婚時代は、相手の意外な一面を見ることも多いでしょう。気持ちも高ぶりがちですし、これからの夫婦生活に不安を感じることもあると思います。では、そんなときはどうやって乗り越えればよいのでしょうか? この項では、その一例をご紹介します。
3-1.共感できるものを探す
昔は、親の決めた顔もよく知らない相手と結婚するケースも少なくありませんでした。しかし、今は大抵のカップルが一定の交際期間をへて結婚します。ですから、どんな夫婦でも共感できることのひとつやふたつはあるでしょう。分かりあえないことを悲しむよりも、分かりあえることを探した方が、建設的です。
たとえば、お互いに面白いと思うものがあったら、それを夫婦共通の趣味にすれば会話も続くでしょう。
3-2.妥協できる点・できない点を夫婦で探す
人を変えることはとても難しいですが、自分を変えることはできます。夫婦で口論が増えてきたら、お互いに妥協できる点とできない点を挙げて、話し合ってみましょう。ただし、いくら「妥協できない」といっても、夫婦生活を続ける上で障害となってしまうことはいけません。
たとえば、「自分の給料は全部趣味に使いたいから、配偶者の給料で生活しよう」と主張しても、受け入れてもらえないでしょう。夫婦で生活していくならば、相手に甘えてばかりいてはいけません。話し合った結果、どうしてもお互いに妥協できない点が多すぎるという場合は、改めて今後の人生を考える必要もあるでしょう。
3-3.環境を変えてみる
夫婦で生活する環境が変わると、相手の新しい一面が見えてくることもあります。また、相手のいやな面ばかりが見えてしょうがないというときは、思いきって少し距離を置いてみましょう。しばらく離れて暮らせば、冷静になれることもあります。ただし、あまり離れている期間が長くなると、夫婦としている意味がなくなってしまうでしょう。ですから、長くても離れている期間は、10日程度にしておいてください。
4.結婚する前にもう一度考えてみよう
今は、離婚するハードルがかなり低くなりました。離婚に対するネガティブなイメージも少なくなり、就職や結婚で子どもが不利になるということもありません。しかし、離婚は結婚よりもエネルギーを使います。特に、女性の場合は子どもができてしまうと再就職などもうまくいかないことも多いでしょう。
男性の場合も立場によっては離婚がマイナスに働くこともあります。ですから、「いやになったら離婚すればよい」という気持ちで、結婚を決めない方がよいでしょう。人は、変われないものです。自由奔放な人が、結婚をしたり子どもができたりして落ち着く例は、残念ながら少ないでしょう。
また、ギャンブルやお酒が大好きな人が、それらを結婚したからといってやめる可能性も低いのです。ですから、結婚を考えた場合は、相手への愛情だけでなく価値観や金銭観感覚もよく確かめてから決心をつけましょう。燃えるような恋をしたカップルが案外すぐに別れてしまいがちなのは、相手への愛情しか目を向けていなかったせいなのです。
おわりに
今回は夫婦で性格が合わないと感じたときの対処法をご紹介しました。離婚を決心するのは簡単ですが、そこまでの道のりは長く険しいのです。それならば、もう一度配偶者と寄り添って生きる道はないのか、探ってみた方がよいケースも多いでしょう。長年添い遂げた夫婦でも、性格が完全に合っていてストレスを感じたことがないという方は、ほとんどいないと思います。
また、話し合いをするときは配偶者を一方的に攻めてはいけません。「愛しているならば、自分に合わせてほしい」とお互いに主張しあえば、話し合いはいつまでたっても平行線のままでしょう。努めて冷静に、相手に改善してほしい点や自分が歩み寄れる点を告げてください。夫婦だから言わなくても配偶者は分かってくれると思ってもいけません。いくら長年連れ添った夫婦でも、言葉にしなければ気持ちは伝わらないのです。