束縛したがる夫の対処法は? 束縛は愛情表現なんて勘違い!
「結婚したら夫の束縛が厳しくなった」とお悩みではありませんか? 実はこのような悩みを抱えている女性は少なくありません。中には、夫の束縛によって友人とも疎遠になってしまったという方もいるでしょう。このような夫は嫉妬心が強いだけでなく、モラハラ気質かもしれません。
そこで今回は、束縛が強い夫への対処法をご紹介します。
「自分が我慢すればよい」と思っている方もいるかもしれません。しかし、束縛をする夫は妻が従順だと要求がエスカレートしがちなのです。夫の束縛に悩んでいるという方は、ぜひこの記事を読んで対処法の参考にしてください。
1.妻を束縛したがる夫の心理は?
まず始めに、妻を束縛したがる夫の心理の代表的なものをご紹介しましょう。単に嫉妬心が強い、と決めつけられない心の動きがあるのです。
1-1.妻に依存している
夫の中には妻に配偶者ではなく、母親の役割を求める人もいるのです。また、自分に自信がなく、「ひょっとしたら妻に見捨てられてしまうのではないか」という不安を常に心の中に抱いている人も、妻を束縛したがります。このような男性は、「母性本能をくすぐるタイプ」としてもてることもあるでしょう。
しかし、依存度が高まるにつれて、妻が自分以外の人と親しくしているのを見るだけで不安になったり怒りを感じたりするのです。この手の夫は、「自分を愛しているならば、言うことを聞け」と愛情を楯(たて)に束縛することが多いでしょう。
1-2.自分の育ってきた家庭を模倣している
今から30年ほど前までは、まだ「結婚した女性は、むやみに外を出歩くものではない」という風潮が一部では残っていました。両親からそのように躾られた人もいるでしょう。ですから、父親が母親の外出によい顔をしない家庭で育った、という男性もいるのです。
父親が母親に接する態度と同じように、妻に接する夫は少なくありません。まねしているという自覚もあまりないでしょう。ですから、自分が妻を束縛しているという意識もないのです。このような夫は、妻が指摘すれば態度を改めてくれる方が多いでしょう。
1-3.DVやモラハラの一種
残念ながら自分のストレスや不安感を解消するために、妻に暴力をふるったり束縛をしたりする男性もいます。このような男性は、親密さを増すほど暴力や暴言が激しくなる傾向にあるのです。DVというと殴るけるの暴力というイメージがありますが、束縛も立派なDVになります。しかも、このような気質の男性は相手が従順であるほど、行動がエスカレートしていくでしょう。
中には、妻を一歩も家から出さなくなったり、親とすら電話をしたり会せたりしなくなったという例もあるのです。
1-4.妻を信用していない
何らかの原因で、妻が夫の信頼を失わせてしまうと束縛が激しくなることがあります。一例をあげると、妻の浮気です。一度失った信頼はなかなか回復しません。少しでも妻を自由にすると、「また同じことをくりかえすのではないか」と不安になる夫もいるでしょう。
また、妻よりも夫がだいぶ年上の場合は、妻のことを「自分がいないと何もできない」と思ってしまうケースもあります。そのため、「自分が妻を守ってあげなければ」と思う方もいるのです。しかし、それが妻には「束縛」と感じることもあるでしょう。
2.束縛したがる夫の対処法は?
では、妻を束縛したがる夫へはどのように対処したらよいのでしょうか? この項では、その一例をご紹介します。
2-1.従順になるのは逆効果
「自分さえ従っていれば、夫の機嫌がよい」と考えて、夫の命令に素直に応じる女性もいるでしょう。しかし、これは逆効果です。男性は女性に比べて支配欲が強い人が多いため、要求がエスカレートするケースが多いでしょう。最初は行き先を制限するぐらいだったのが、そのうち友人づきあいを絶つように求めてきたりするようにもなります。
また、DVやモラハラをする男性は、妻が逃げられないように束縛したがるのです。要求に従い続けていれば、禁止事項がどんどん増えていくでしょう。
2-2.夫をたてて頼ってみる
自分に自信がなく、妻に依存している夫は頼られることによって自信がつくこともあります。
何かを頼み、できたら少し大げさなくらいほめてあげましょう。「あなたがこの家の家長なのだから、頼りにしている」ということを、ことあるごとに言ってあげてください。そうすれば、束縛もゆるんでくるでしょう。
また、束縛をやめてほしい場合は、自分も愛情を楯(たて)にしてみてください。さらに、「夫はどうして妻を信頼してくれないの?」という言い方ではなく「夫に信頼されないなんて、私は悲しい」という言い方をすれば、夫に気持ちが伝わります。何かに依存しやすい人というのは、他人の気持ちに鈍感なことが多いのです。ですから、気持ちははっきりと口に出した方がよいでしょう。
2-3.嫌なことは嫌という
自覚なく妻を束縛するタイプの夫は、自分のしていることが束縛とは思っていません。ですから、「嫌なことは嫌」とはっきり言いましょう。「妻は家にいるものだ」というイメージが強すぎる夫がいる場合は、働きに出るのもひとつの方法です。今は、共働きの家庭が普通になっています。
また、夫も働いていますから妻の立場を想像しやすいでしょう。さらに、ほかの家庭を見せるのも効果的です。夫が自分の言動はおかしいのではないか?と思い始めたらしてほしくないことを丁寧に説明しましょう。
価値観を変えるまでには時間がかかります。ですから、夫が「家にいろ」といった場合は「はいはい」と受け流してもかまいません。無自覚に妻を束縛する夫は、行動がそれほどエスカレートしにくいです。長期戦で臨みましょう。
2-4.新しい人生を考える
夫がDVやモラハラをするタイプの場合は、離婚して新しい人生を歩むことを考えましょう。「私が愛情で夫を変えてみせる」と思う女性もいるかもしれません。しかし、人はそう簡単に変わらないのです。
また、DVにはハネムーン期といって、一時的に優しくなる時期がある人が多いでしょう。そのハネムーン期に妻に優しくしたり、「もう二度と束縛はしない」と誓ったりする夫も珍しくありません。しかし、この約束はまず守られないでしょう。
DVやモラハラは一種の性格です。第三者によい顔をするために、ストレスのはけ口を探しています。妻がいなくなっても、このような夫は次のターゲットを見つけるでしょう。ですから、離婚に罪悪感を覚える必要もありません。
おわりに
今回は束縛したがる夫への対処法についてご紹介しました。束縛は、愛情の一種という人もいます。確かに、自分の好きな人を片時もそばから離したくない、という愛情表現の仕方もあるでしょう。しかし、愛情からくる束縛には限度があります。妻の私的な外出を一切禁じたり友人づきあいを絶ったりすることは、決して愛情ではありません。
また、DVやモラハラ気質の男性は外面がよくプライドが高い人が多いのです。そんな人の中には、離婚というマイナス点がつくのが耐えられない。という方も珍しくはありません。ですから、ありとあらゆる方法で離婚を阻止しようとしたり離婚した後にストーカーになったりすることもあります。そのため、離婚をする場合は「接見禁止」を弁護士など法律の専門家から言い渡してもらうとよいでしょう。